国家資格キャリアコンサルタント試験のKOKAGE考(9-4)備忘録4
「アセスメントツール」
1 アセスメント
(1)アセスメント
・個人についての情報を収集し、それを用いて個人の特性を推察、行動予測等をすること
・クライエントを理解するための補助的な手段
(2)キャリアコンサルティングにおけるアセスメントの目的
・クライエントが自分自身のことを学ぶ
・キャリアコンサルタントがクライエントへの理解を深める
・キャリア選択の可能性の特定
・キャリアに関する意思の明確化
・キャリアに関する関心や心配事の明確化
・障害となるような非論理的信念の明確化
2 フォーマル・アセスメントとインフォーマル・アセスメントの違い
(1)フォーマル・アセスメント(標準化検査)
①尺度・・・標準化により、信頼性及び妥当性を確保
②実施・・・マニュアル化されている
③結果・・・数値化(数値に基づいた評価)
④主観・・・主観が入りにくい
(2)インフォーマル・アセスメント(非標準化検査)
①尺度・・・標準化されていない
②実施・・・個人的に考案できる
③結果・・・数値化の他、経過や反応を考慮する
④主観・・・実施者の主観や経験により情報が歪められる傾向あり
3 心理アセスメントの方法
①観察法
・自然観察法 あるがままに観察する
・実験観察法 一定の条件を設定し観察する
②面接法
(行動レベル)
直接対面し、言語的コミュニケーションより行う
③検査法
・質問紙法・・・Y-G性格検査、モーズレイ性格検査等
(意識レベル)
・投影法 ロールハッシャテスト、文章完成テスト等
(深層的、無意識的行動レベル)
・作業検査法 内田・クレペリン精神作業検査
④テスト・バッテリー・・・アセスメントを組み合わせること
4 フォーマルアセスメント
(1)信頼性
①検査の「信頼性」・・・測定された結果の安定しているかどうか
②信頼性検討の方法
・再検査法・・・2度試験する
・折半法・・・2群に分けて相関関係をみる
・内的整合法・・・信頼性係数を出す
(2)妥当性
妥当性検討のための方法
・内容妥当性・・・どれだけ反映しているか
・基準関連妥当性・・・類似検査とどの程度相関があるか
・構成概念妥当性・・・検査が意図どおりの測定ができているか
(3)フォーマルアセスメントの基礎用語
・尺度・・・アセスメントにより測定される特定の領域
・粗点・・・各項目の点数
・尺度得点・・・粗点を意味ある数値尺度に変換したもの
・正規分布・・・平均値からつりがね型に分布する確率分布のこと
・標準偏差(SD)・・・測定結果が平均値からどの程度離れているかを示す
・標準正規分布・・・平均を0として、標準偏差が1となるよう標準化された正規分布
・換算点・・・各正規分布に対応
・標準得点・・・Z得点。個々のデータが平均値からどの程度離れているかを示す
・偏差値・・・Z得点。標準得点を10倍にし、50を加えたもの。平均50
・パーセンタイル順位・・・全被験者を100%として、個々の下からの順位かを示す
・スタナイン・・・正規分布を9つに分け、全体の中の位置を見る。平均5
5 インフォーマル・アセスメント
(1)特徴
・非標準化・・・信頼性・妥当性は保証されない
・追加的情報・・・クライエントを理解する追加的な情報
・多様な解釈・・・決まった解釈法がないため、様々な解釈ができる
・ローコスト・・・測定等も含め、コストが比較的かからない
・自作・・・キャリアコンサルタント自身で作成可能
(2)インフォーマンル・アセスメントの限界と対応策
①信頼性と妥当性が保証されない➡フォールマル・アセスメントと組み合わせる
②主観が入りやすい➡多角的に解釈する
(3)インフォーマル・アセスメントの種類
①チェックリスト・・・リストからの選択、その選択理由や項目の統計から特徴を把握する
②カード・ソート・・・カードを用いて価値観などに優先順位をつける
③ガイド・イメージ・・・リラックスし目を閉じ、理想的な職場の一日を想像する
④強制選択・・・グループで行う。2つの選択項目から選択し、選択と選択理由を説明する
6 代表的なアセスメントツール
◆職業レディネスト(VRT)
基本的指向性と職業志向性を測定し、受験者の職業に対する準備度を把握するもの
(1)3検査
①A検査(54項目)・・・職業興味の測定
②B検査(64項目)・・・基本的志向性の測定
③C検査(54項目)・・・職業遂行に対する自信の度合いを測定
(2)適用範囲
・主に中学校及び高等学校の在学生(13~18歳)
・職業経験の浅い人、職業に対する知識の乏しい人(20歳前後)でも可
・大学生等には、「職業興味別リスト」「基礎的志向性別リスト」で305種の職業を紹介
◆VRTカード
職業レジネスト(VRT)の職業興味と基礎的志向性の検査項目をカード化したもの
簡便に測定できるキャリアガイダンスツール
カード表面には、職務内容が記載されている
カード裏面には、表の職務内容に対応した職業名、職業興味の領域と基礎的志向性が記載
本格的な検査には、職業レジネスト(VRT)を用いる必要がある
(1)職業興味の6領域(ホランドのRIASEC)
R領域 現実的興味領域
I領域 研究的興味領域
A領域 芸術的興味領域
S領域 社会的興味領域
E領域 企業的興味領域
C領域 慣習的興味領域
(2)基礎的志向性の3領域(DPT)
D志向 対情報関係志向
P志向 対人関係志向
T志向 対物関係志向
◆職業ハンドブックOHBY(オーヴィ)」(Occupation HandBook for Youth)
中学生~大学生までの若年層を対象とした職業情報・職業ガイダンスシステム
パソコンを使用し、OHBYを通じて職業の世界を探索
心理テストに挑戦し、職業や労働及び自分の特性を考え、学ぶ
将来の職業キャリアを選択する能力を身につける
(特徴)
①豊富な職業情報
・430職業情報(簡易解説を含めると約600職業)を収録
・職業の内容、入職ルート、就業条件、関係資格、類似職業、先輩の言葉など
・多面的、簡明な解説
・キャリアガイダンス機能
②画像情報
・2600点にのぼる写真、イラスト及び動画を収録し、多様な職業のイメージ形成に役立つ
③多彩な検索メニュー
・「職業パノラマ」、「ジョブタウン探索」等様々な角度から自由に職業の世界を探索できる
・若年利用者が興味をもち自主的に探索できる構成
④仕事発見テスト
・適職を選ぶための仕事発見テストを内蔵
⑤自己チェック機能
・利用実績、テスト結果の保存機能
◆OHBYカード
職業カードソート技法を行うために開発されたカード式職業情報ツール
職業ハンドブックOHBYの内容を48枚のカードにまとめたもの
このカードを使用した作業の中で、自分の興味、関心及び職業情報を知る
(特徴)
(1)カードの取り扱いが容易
(2)職業の絵と写真を用いたカード
(3)多様な目的、児童から中高年まで幅広い年代への活用が可能
(4)職業理解と自己理解を同時に深める
◆VPI職業興味検査
・ホランドのVPIの日本版
・(適用範囲)原則として、大学生・短大生等。社会人も職業経験等を考慮の上で適用可能
・進路指導、就職ガイダンスのツール
・160種の職業に対する興味、関心の有無を回答
・回答から、職業興味尺度(6種)、心理的傾向尺度(5種)に対する個人の特性を測定
・職業や働くことに関する動機づけ、情報収集及びキャリアガイダンスの使用等に適する
◆厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)
(1)概要
・15種類の下位検査から、9つの適性能力を測定
・(対象者)中学、高校、高専、専門学校、短大、大学、職業訓練校、職業相談機関在学生
・(適用年齢)13~45歳未満
・基準を満たしても、職業的成功を確約するものではない。逆もしかり
・個人の体力、健康、性格、価値観及び欲求等を含む個性全体を総合的に評価する必要性
(2)測定される9つの適性能力
G 知的能力
V 言語能力
N 数理能力
Q 書記的知覚
S 空間判断力
P 形態知覚
K 運動能力
F 指先の器用さ
M 手腕の器用さ
◆YG性格検査(矢田部ギルフォード性格検査の通称)
(1)概要
120問の質問に答えることで性格の特性を判断していく検査
12の尺度の強弱から性格をA・B・C・D・Eの5つの類型で表すもの
個人の性格特性を知り、成長や仕事への適応性を判断するために用いる
(2)対象者
小学生から大学生及び一般
(小学生用、中学生用、高校生用、一般成人用から選択)
(3)12の尺度
D尺度(抑うつ性)悲観的、落ち込みやすさ
C尺度(回帰的傾向)気分の変わりやすさ、情緒の安定
I尺度(劣等感)自分への自信、過小評価傾向など
N尺度(神経質)心配性、気にしやすさ、打たれ弱さの程度
O尺度(客観性)客観的に物事を判断できるか
Co尺度(協調性)人との同調、猜疑心の強さなどの程度
Ag尺度(攻撃性)物事や人に対する攻撃や衝動性の程度
G尺度(一般的活動性)心身両面の活動力
R尺度(呑気さ)気軽さ、決断力など
T尺度(思考的外向)思考のおおざっぱさ、浅はかさ
A尺度(支配性)リーダーシップの高さ。(⇔従順)
S尺度(社会的外向)対人関係における社交性
(4)5つの性格特性
A型 平均型
B型 不安定不適応積極型
C型 安定適応消極型
D型 安定積極型
E型 不安定不適応消極型
◆ロールシャッハテスト
(1)概要
インクの染みを提示して、「何に見えるか」を問う投影法の1つ
その言語表現を分析することで、被験者の思考過程や障がいを測定するもの
(2)対象者
5才~成人(図版を見て言語表現ができる人)
◆MBTI(マイヤーズ・ブリッグスタイプ指標)
(1)概要
1962年、ユングの心理学的タイプ論にも続き、ブリックス母娘によって開発されたもの
人の性格を「心の機能」と「態度」の側面から検査する
(2)4つの指標
①ものの見方(感覚・直感)
②判断のしかた(思考・感情)
③興味関心の方向(外向・内向)
④外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)
(3)タイプへの分類(以下のサイトから転載)
https://motivation-up.com/whats/16type.html
(番人タイプ)
①ESTJ 使命感に燃える仕切り屋
②ISTJ 防御力高め系クールな努力家
③ESFJ 世話好きな頑張り屋
④ISFJ お人好しな縁の下の力持ち
(探検家タイプ)
⑤ESTP 今を楽しむ行動派
⑥ISTP スリルを求める単独主義者
⑦ESFP 感性豊かなお調子者
⑧ISFP 職人肌の平和主義者
(分析家タイプ)
⑨ENTJ 主導権を握るリーダー
⑩INTJ 独創的なアイデアマン
⑪ENTP 創造と革新を目指す起業家
⑫INTP 知性の探求者
(理想主義タイプ)
⑬ENFJ 人を励ますコミュニケーター
⑭INFJ 静かな理想主義者
⑮ ENFP ワクワクを追い求める海賊王
⑯ INFP 理想を追い求めるアーティスト
◆内田クレペリン精神検査
(1)概要
簡単な一桁の足し算を行い、その結果を元に受検者の能力、精神作業の特徴を測る
官公庁、企業、教育指導、そして医療現場での診断等、で活用されている
タスク・パフォーマンス(人が作業するときの能力+その能力を発揮するときの特徴)
(2)方法
15分間の1桁数字の加算作業を2セット(途中5分間の休憩)
非言語系の検査(作業効率・誤答率・作業率の変化等)
◆エゴグラム
(1)概要
人間は5つの心から成り立っており、健全な状態では状況に応じて引きだすことが可能
人間の心の状態には、隔たり(クセ)があり、その隔たりを発見し分析する方法
対象 18歳以上
(2)人間の5つの心
・CP:批判的で、支配的な親の心(厳しさ)
・NP:養育的な親の心(優しさ)
・A:大人の心(客観性)
・FC:自由な子供の心(素直な感情表現)
・AC:従順な子供の心(協調性)


