国家資格キャリアコンサルタント試験のKOKAGE考(5-6)スーパー
キャリア発達理論の第一人者であるスーパー先生の理論等をまとめました。
「スーパー」(ドナルド・E・スーパー/」アメリカ)
1 キャリア発達理論14の命題(当初は、11の命題)
①人は、能力、パーソナリティ、欲求、価値、興味、特性及び自己概念において異なる。
②人はこれらの特性によって、それぞれ多くの職業に適合。
③それぞれの職業は能力やパーソナリティ特性に特徴的なパターンを持つ。それぞれの職業に就く個人には一定の多様性がみられ、個人も広く多様な職業に就くことを許容されている。
④職業に対する好み、コンピテンシー(成果を生む好ましい行動特性)、人々が生活し仕事をする状況及び自己概念は、時間や経験とともに変化する。社会的学習の成果として自己概念は、選択と適応に対し継続性を提供し、青年期後期から成熟期後期にかけて徐々に安定していく。
⑤この変化のプロセスは成長・探索・確立・維持・解放の連続と特徴付けられる一連のライフステージ(「マキシ・サイクル」) に集約され、小さなサイクル(ミニ・サイクル)が次のステージへのトランジションの時(移行期)、人的資源のニーズの社会的変化、社会経済的イベント及び個人的イべントによって個人のキャリアが不安定になるそのたびごとに発生する。このような不安定で多様に逐次的なキャリアは、新しい成長、再探索、再確立のリサイクルを含んでいる。
⑥キャリア・パターン(達成した職業レベルであり、施工期間、ある いは安定した職業の順序、頻度、期間)の特徴は、家庭の社会 経済的レベル、内的能力、教育、技能、パーソナリティの特徴(欲求、価値、興味、自己概念)、キャリアの成熟及び機会によって決定される。
⑦環境や個体の要求にうまく対処できるかということは、どのようなライフ・キャリア・ステージにおいても、個人がそれらの要求に対してどれだけ準備できるか (キャリアの成熟) による。
⑧「キャリアの成熟」は、個人の一連ののライフ・ステージとサブステージの連続の中で、職業的発達の程度を表す心理学的構成概念 である。社会的パースペクティブ(展望)におけるキャリアの成熟は、遭遇する発達課題と、個人の暦年齢によって期待される発達課題と比較することで、操作的に定義できる。心理学的パースペクティブにおいて、キャリアの成熟は個人の認知的・情緒的資源と、現在の発達課題にうまく対処するための資源を比較することで、操作的に定義できる。
⑨ライフステージを通じての発達は、部分的に能力・興味・対処のための資源の成熟を促進することで、あるいは部分的に現実の吟味、自己概念の発達を助長することで導かれる。
⑩キャリア発達のプロセスは、本質的には職業的自己概念を発達・実現するプロセスである。それは統合と妥協のプロセスで、自己概念は生まれつきの適性、身体的な特徴、多様な役割を観察したり演じたりする機 会、役割を演じた結果を上司や同僚がどの程度承認しているか、などの間の相互作用の産物である。
⑪個人と社会的要因との、あるいは自己概念と現実との統合と妥協のプロセスは、役割を演じることと、フィードバックから学ぶことのプロセスである。役割は空想やカウンセリングの面接で演じられたり、学校の クラス、クラブ活動、アルバイト、導入的な仕事のような現実生活でも演じられたりする。
⑫職務満足や人生の満足は個人が能力、欲求、価値、パーソナリティ特性、自己概念の適当な発表の場をみつける程度による。満足感は仕事のタイプ・状況、成長や探索経験がその人にとって適当だと考えるような役割を演じられるような人生を、個人が送っているかによる。
⑬人々が仕事の達成により得られる満足の度合いは、自己概念を実行することができた程度に比例する。
⑭仕事や職業はほとんどの人にとってパーソナリティ構成の上で「焦点」となる。しかしその焦点が周辺的であったり偶発的であったり、存在しない人さえいる。レジャー活動や家庭のことのような他の焦点が中心になることもある。個人差と同じように性役割のステレオタイプやモデリング、人種的・民族的偏見、機会的構造は、労働者、学生、余暇人、家庭人、市民のような役割を選択する上での重要な決定要因である。
2 自己概念
(1)自分自身をどのように捉えているか
自分はどのような人間か、何が好きか、どんな性格か
(2)主観的、客観的
①主観的自己・・・個人が主観的に築く
②客観的自己・・・他者の客観的な指摘を取り込み築く
(3)肯定的、否定的
①肯定的自己概念・・・人を積極的に動かし、適応や成長を促す
②否定的自己概念・・・自信喪失、自尊心の低下、消極的行動、不適応
(4)職業的自己概念(職業に関する自己概念)
自己概念が適う方法で働ける職業の選択に対する支援が重要
(5)その他
①自己概念は、周囲からのフィードバックから形成される
②自己概念は、変化に対して抵抗を示す傾向がある
3 ライフスレージ
①5つの成長段階(マキシサイクル)
せ 成長期 0~14歳
↓(移行期)
た 探索気 15~24歳
↓(移行期)
か 確立期 25~44歳
↓(移行期)
い 維持期 45~64歳
↓(移行期)
す 衰退期(下降期) 65歳~
4 ミニサイクル
マキシサイクル(5つの成長段階)のそれぞれの間の移行期のこと
意思決定の過程を指す
5 ライフロール
9の人生の役割(テキストによっては、8つ)
・こども
・学ぶ人
・余暇を楽しむ人
・市民
・働く人
・配偶者
・家庭人
・親
・年金受給者
6 ライフキャリアレインボー
①人によって、「役割」や「環境」が違う
②その時々の「役割」の組み合わせにより生活様式ができる
③生活様式の連続が、生活空間とキャリアサイクルを構成
④このような生活構造全体がキャリアパターン
⑤生涯にわたるキャリアの変化を虹に見立て視覚化したのが、
「ライフキャリアレインボー」

7 キャリア決定のアーチ

①スーパーが晩年に自身の諸理論の集大成として描いたもの
②ライフキャリアレインボーを2本の柱で支えていることが特徴
③左の柱(内面特性)
個人特性(パーソナリティ、興味、適正、価値観等)
④右の柱(外面特性)
社会特性(労働市場、社会等の個人を取り巻く環境)
⑤アーチの要は、自己概念
8 補足
職業的適合性


